Staff 07

訪問看護 トータルケア リカルド 看護師スタッフイメージ

齊藤さんはトータルケアに来る前は救急救命センターで勤務されていたと伺いました。
なぜ、訪問看護へ転職されたのですか?

私は救命センターの中にある急性期病棟に勤務していました。「延命」を優先する救命救急の経験を通して、人の尊厳ある死について考えるようになりました。その人らしい人生の終末を迎えるお手伝いがしたいと思い興味を持ちました。その人の人生や生活に密着して、この先をどう生きていくか一緒に考える「個別性に合ったケア」ができるからです。また、そうしたケアに対して患者さんやご家族から感謝されるなど、ケアに対する評価がダイレクトに返ってくるのが訪問看護ならではの魅力です。

患者さん一人ひとりがそれぞれに印象的ですが、ひとつ紹介すると頸椎損傷で身体が不自由になった患者さんがおられました。若い女性でしたので羞恥心が強く、とにかく訪問看護の時間を泣くほど嫌がっていたのですが、「齊藤さんが来てくれて苦痛の時間が楽しみになった、初めて心の許せる医療者に出会った」と言ってくださいました。彼女が安心できるよう、“女子同士”の身近な距離感で接しただけなのですが、病院の一律なケアとは違う点が良かったようです。看護技術や知識はもちろん、個別性に対応することが訪問看護師に最も必要なスキルだと思います。

「訪問看護に必要なスキル」という言葉がありましたが、訪問看護を始めるまでにやはり豊富な臨床経験が必要になりますか?

そんなことはありません。もちろん医療依存度の高い患者さんもおられますが、何かあったときに備えて訪問看護を利用されていて、普段は顔を見るだけ、バイタルチェックをするだけといった患者さんも多いです。地域では様々な職種の専門家が患者様の在宅療養を支えています。その中で私たち訪問看護師の役割は観察です。前回訪問時と比べ体調に変化はないか、療養生活でお困りのことはないか、ご家族の状況やお気持ちの変化はないか、といったことを多角的にとらえケアに繋げます。医療的な部分は医師の指示のもと私たち看護師が担います。身体的なケアや生活援助はヘルパーが、リハビリ等はセラピストが介入します。患者様が有益なケアを受けられるようケアマネージャーとの情報共有は欠かせません。

とはいえ、訪問看護は一人で患者様のお宅に訪問するという特性上、看護師が様々な不安を感じるのは分かります。トータルケアでは新入職者研修プログラムがあります。はじめは先輩看護師の訪問同行につき、実際の患者様へのケアを見てもらいます。徐々に独り立ちして一人で訪問に行くようになるのですが、その過程は病院と大きく変わりはありません。病院勤務でも患者様のベッドサイドに行く時は基本的には一人じゃないですか。独り立ちしてからも、自信がないケアに挑戦したい方には、慣れるまで私たちが同行します。分からないことや不安なことがある時には、いつでも上司やアドバイザーナースに相談することもできます。看護師が困っているということは患者様に変化があるという事です。相談役の看護師たちはその場で的確な指示とアドバイスをくれるので、何かあったら電話すればいいという安心感があります。

また、今年から新卒の看護師の受け入れを始めました。基本はプリセプターを付けての指導を行い、プリセプターが不在のときにも必ず先輩が一対一で指導するという同行訪問のシステムを確立しました。中途入職でも、経験が浅く不安に思う方には新人と同じように教育します。

新人でも中途入職でも、研修制度があると訪問看護の道へ一歩踏み出すハードルが低くなりますね。
齊藤さんはなぜトータルケアを選ばれたのですか?

トータルケアを選んだのは、率直に言って、候補のなかでお給料が一番高かったからです。さらに、特色である自由な働き方も魅力でした。

今は育休中ですが、出産前は04ナースで勤務していました。いわゆる常勤です。働く時間は7時から16時の日もあれば、12時から19時の日もありバラバラでした。週40時間をクリアすればOKなので、プライベートと仕事のバランスを調整しながら好きなように働いていました。スマホから出勤予定表にシフトを入力すれば、システムが出勤時間を自動計算してくれます。入力したシフトがそのまま自分の勤務表になるので自分で自分の時間をコントロールしている実感があります。

トータルケアでの訪問看護はいかがですか?

高齢の方に限らず子どもから大人まで幅広く、疾患も末期がんや難病などさまざま。小児は医療的ケアだけではなく知的発達障害をお持ちのお子さんも受け入れていて、お薬の管理やお母さんへの指導助言、精神的ケアも行っています。自由なシフトを実現するために担当制を採っていないこともあり、本当にいろいろな形の訪問看護を経験できます。

私のモットーは「一生現場主義」。どんな患者さんにも「この人なら安心」と思っていただける訪問看護のプロを目指しています。大きな病院などではキャリアを積むと、どうしても管理者の道や専門資格の取得を促されますが、私はずっと現場で生の患者さんに寄り添っていたいと考えています。ここではそんな私も高く評価してくれます。 もちろんキャリアアップしたいという人には支援制度も整っています。働き方と同じように、訪問看護のやり方や自分らしい未来も自由に選択できるのが魅力です。

さらに、看護師それぞれの経験値と強みを活かして訪問看護の活躍の場を広げていくこともできます。小児科領域の経験が豊富な看護師がトータルケアに入社したことで、より多くの小児科患児を受け入れられるようになりました。スタッフの教育体制も確立しています。また、助産師が入社し、訪問看護の領域に助産師がいるというのが新たな強みに加わりました。つわりがひどい方やマタニティブルーの方など、もっと気軽に訪問看護を利用していただきたいです。子育ては地域でするものなので、産科からご家庭まで「継ぎ目のない支援」の一角を当社で担えればと思います。こうした提案が通りやすく、現場の声も反映される社風なので、どんどん新しい訪問看護にチャレンジしていきたいと思います。私自身はトータルケアで現場第一主義を貫き、スーパージェネラリストナースを目指していきます。

自身の描く看護師としての目標に邁進できる環境も魅力的です。
最後に、このページを見てくれている方へメッセージをお願いします。

訪問看護には「第一線を退く」というイメージがあるかもしれませんが、私は看護の本質においてまさに最前線と思っています。自由に格好よく働きたい方には、ぜひトータルケアに来ていただきたいですね。

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