代表メッセージ

このページを開いてくださったあなたは、いまの働き方に、どこか小さな引っかかりを感じているのかもしれません。だからこそ、最初に聞かせてください。

「いま、帰りたい」を、本気で叶えられる看護を。

株式会社Le-caldo 代表取締役 若松冬美
株式会社Le-caldo 代表取締役 若松 冬美

看護師であることに、誇りをもてていますか

あなたは、自分が看護師であることに誇りをもてていますか。看護師である自分が、好きですか。

私は、看護師たちは本来、看護が大好きな人たちだと思っています。看護を一生の仕事にしたいと願い、あの大変な看護学校(看護大学)時代を乗り越えてきた。それだけの覚悟と情熱をもって、看護師になったはずです。

けれど現実には、日々の業務に追われ、タスクをこなすことで精一杯になり、本当は大好きだったはずの「看護」を、いつの間にか見失ってしまっている——あなたの職場にも、そんな瞬間はないでしょうか。

看護師は、一人ひとりが努力を重ね、国家試験に挑み、専門職として社会を支えています。それでも私は、看護師たちには、まだ発揮しきれていない力があると確信しています。もっと社会を変えていける力がある、と。

ただ、その力を活かせる環境が、今は十分に整っていないだけなのかもしれません。

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なぜ、24時間365日、どんな患者さんも断らないのか

トータルケアの原点、そしてこの事業をはじめた理由——大学病院時代の手記から

訪問看護ステーションをつくるずっと前、大学病院の病棟で働いていたころに書き残した文章があります。少し長いのですが、そのまま載せます。ここに、トータルケアのすべての原点があります。

旅行から帰ると何もかもが時々どうでもよくなったりすることがある。あまりにギャップのありすぎる世界を行き来してしまったがために心にぽっかり穴があいてしまうのだ。本当にこれでいいのだろうか・・と。

半分穴のあいた心で向かった病棟で入院していた患者が息を引き取った。彼の最期はろうかの先、一番奥の部屋だった。古びた壁、殺風景なよくある小さな病室で彼はひとりで亡くなった。私はいつも思う、病院という空間は病気になったときに「治療」をしてそれが心の支えになる場所であって、死を待つところじゃない。病院にいれば何かの奇跡が起こるかもしれないという錯覚とここにいれば大丈夫かもしれないという偽りの安心感のためだけに死ぬまでの大切な時間を無駄にしてしまっているように思うのだ。私たちがあまりに臆病であるがために「あなたはもうすぐ死にますよ」と言えないばかりにこんな小さな箱に入れられてしまうことを時々悲しく思う。限りある時間をその人が一番有効に使うことができるチャンスを臆病なばかりに選択肢として提示できないでいる。本人の意思があり、私たちがその背中を押すことができればとても幸せな時間を過ごせるのではないかと・・治療するだけが医療ではない。だれだって一番好きな人と、一番好きな場所で死を迎えたいのだから。

規則ばかりの場所でお互いの出方を遠くから伺い、少し出ては引き下がる。そんな時間を重ねることに疑問を感じていた、ならばそういう思いを表すことのできる医療はどこにあるのだろう。

大学病院時代の手記より(若松 冬美)

最後の一節には、少し説明が要ります。「規則ばかりの場所でお互いの出方を遠くから伺い、少し出ては引き下がる」。当時の病棟では、患者さんの看護をどうしていきたいかよりも、先輩に怒られないこと、いい加減に見えないようにぎりぎりで仕事をすること、相手の出方を先に読んで、言いたいことも言わずに「気を使える人」を演出すること。看護師同士の変な遠慮や気づかいのほうが、看護そのものより大事にされていました。それのどこがよい職場なのか。私はずっと疑問でした。

私は、大学病院で8年間、急性期医療に携わりました。救命と治療を最優先とする現場で、多くの患者さんと向き合う日々でした。その一方で、在院日数は長く、治療の途中で亡くなっていく患者さんが後を絶ちませんでした。本当は家に帰れるはずなのに、帰れない。「家に帰りたい」と思ったとき、看護師である私は、その選択肢を患者さんに差し出せていませんでした。手記に書いた「彼」も、そのひとりです。

そういう思いを表すことのできる医療は、どこにあるのか。考えて、考えた末に行きついたのが、在宅こそ、それを叶えられる最高の場所だということでした。一番好きな人と、一番好きな場所で。その願いを叶えられるのは、病院ではなく、その人の暮らしの中でした。

けれど、それは私一人の問題ではありませんでした。地域に、在宅医療の受け皿がなかったのです。24時間365日、「いま、帰りたい」を本気で叶えられる訪問看護ステーションに、当時の私は出会えなかった。

それならば——全国につくっていけばいい。

そう考えたことが、訪問看護ステーション「トータルケア」のはじまりです。

だから、トータルケアは断りません。「いま、帰りたい」という患者さんに、「その状態では無理です」「夜間は対応できません」「小児は受けていません」と言わないためです。24時間365日、小児から看取りまで、どんな状態の方でも受け入れる。それができなければ、あの小さな病室でひとりで亡くなった彼のような人を、また見送ることになるからです。

そして、トータルケアには24時間365日の看護相談ダイヤルがあります。先輩の顔色を見ずに、判断に迷ったその場で、誰でも聞ける。嬉しかったことも、悩みも、その日のうちに話せる。遠慮や気づかいの演出ではなく、患者さんの話ができる職場にするための仕組みです。断らないために、看護師が一人で抱え込まない仕組みも整えました。タスクシェア、同行訪問、そして働き方自由自在。断らない看護を、看護師の無理の上ではなく、仕組みの上に成り立たせる。いま、この事業をつづけていること。それが、私の旅の続きです。

代表 若松冬美の歩み

社内の式典で登壇し、事業の方針を話す代表取締役 若松冬美
代表取締役 若松冬美 略歴
時期 できごと
創業以前 大学病院で8年間、急性期医療に携わる
株式会社Le-caldoを設立
第1号ステーション「トータルケア小手指」を開設
訪問看護ステーション トータルケアを全国24拠点に展開

理想を、理想で終わらせないために

けれど、24時間365日運営するとなると、「看護師にとって大きな負担になるのではないか」——そう感じた方も多いのではないでしょうか。

だから私たちは、無理や根性論に頼るのではなく、仕組みで支える訪問看護を選びました。

それが、トータルケアの「働き方自由自在」です。

看護師の約90%は女性です。結婚、出産、子育て、介護など、ライフステージの変化によって、働き方を諦めてしまう現実があります。

だからこそ私たちは、一人で抱え込まない相談体制、チームで判断できる環境、短時間であっても役割を果たせる仕組みを、制度として整えてきました。

9人の子育てと、トータルケアの訪問看護

私が「諦めること」に慣れてほしくない理由

私は9人の子どもを育てながら、訪問看護ステーション「トータルケア」を運営しています。こう話すと、「どうやって仕事をしているの?」「お子さんたちは寂しくないの?」と聞かれます。でも私は、子育てと仕事を相反するものだとは思っていません。9人の子どもを育てることと、トータルケアを育てることは、同じ未来につながっています。

私たちは「諦めること」に慣れすぎていないだろうか

何かを得るには、何かを諦めなければならない。仕事をするなら家庭を、子どもを育てるならキャリアを。お金がないから、時間がないから、病気だから、高齢だから。大人になると、そんな言葉を当たり前のように聞くようになります。

もちろん、現実にはできないこともあります。けれど私たちは、できるかできないかを考える前に「どうせ無理だから」と、自分の希望そのものを小さくしてしまってはいないでしょうか。そしていつの間にか、自分が本当は何をしたいのかさえ、わからなくなってしまう。私はそれが、とてももったいないと思っています。

「何がしたい?」と聞くと、「やりたくないこと」が返ってくる

人に「あなたは何がしたいの?」と聞くと、意外なほど「これはやりたくない」「こういう働き方は嫌です」という答えが返ってきます。夢がないからではないと思うのです。「そんなことできないよ」「現実的に考えなさい」と言われ続けるうちに、自分の欲求を口にすることを少しずつやめてきたのかもしれません。

だから私は、夢は大きくなくていいと思っています。「明日、ディズニーランドに行きたい」でも、「今日はこれが食べたい」でも、「この仕事をやってみたい」でもいい。まず、自分の中から出てきた「こうしたい」を、そのまま言ってみる。

小さな「叶った」を積み重ねる

「やってみたい」と言った。誰かが受け止めてくれた。どうしたらできるか一緒に考えてくれた。そして、本当にできた。その経験が一つ増えると、次の「やりたい」が言えるようになる。それを繰り返すうちに、「私は本当は、こう生きたい」というものが見えてくる。

だから子どもたちにも、自分の欲求に正直でいてほしい。どんなことでも、まず言ってみればいい。私はそれを受け止めたい。叶えられないことであっても、「そんなこと言わないの」と希望そのものを否定したくはありません。

それは、私がやりたい看護と同じでした

「家に帰りたい」「最期まで家族と一緒にいたい」「医療的ケアが必要な子どもと家で暮らしたい」。患者さんやご家族の希望は、一人ひとり違います。そのとき、「それは難しいですね」「この状態では無理です」と最初から希望を閉じるのではなく、「そうしたいんですね。では、どうしたらできるでしょう」から始めたい。看護の力だけですべてを叶えられるわけではありません。それでも、本人が口にした希望をまず受け止め、その人が選ぶための選択肢を一つでも増やしていく。それが、看護のチカラの一つだと思っています。

「お子さんたちは寂しくないですか?」

トータルケアを始めてから今までに、私は9人の子どもを出産しました。心配してくださる方もいますが、私は少し違う捉え方をしています。私の子どもたちは、とても健康です。健康だからこそ私は仕事ができ、子どもたちもそれぞれの形で私の仕事を支え、トータルケアの成長に一緒に貢献してくれている。母親であることと、社会のために働くことを、どちらか一方にしたくはありません。むしろ、我が子の未来を大切に思うからこそ、この仕事をしています。

我が子だけが幸せなら、それでいいわけではない

同じ日本には、医療を必要としながら暮らす子どもたちと、その子を育てるお父さん、お母さんがいます。医療的ケアが必要だからという理由で、家族が望む生活を諦めなくてはいけないこともあります。自分の子どもが健康だからこそ、私はそうした家族の希望を支える側でありたい。その子どもたちも、私の9人の子どもたちも、これから同じ日本の未来を生きていく子どもたちだからです。

子育てとは、目の前の子どもだけを見ることではない

この子たちが大人になる10年後、20年後。日本にどんな医療制度があり、病気になったときにどんな選択肢があり、子どもを産んでも仕事を続けられる社会なのか。私は、子どもたちに何を残すかまで含めて、子育てだと思っています。だから今の日本が抱える医療や社会保障の課題は、私にとって遠い社会問題ではなく、我が子たちがこれから生きていく社会の問題です。

人口が減り、高齢化が進むこれからの日本で、これまでと同じ方法だけで医療を維持することは難しくなります。だからこそ、看護のチカラをもっと社会の中で活かしたい。病院だけでなく地域で、その人の暮らしの中で。トータルケアを発展させることは、ステーションを増やすことではなく、看護のチカラで日本の未来に新しい選択肢をつくることだと考えています。

「何を諦めるか」ではなく、「どうしたらできるか」

仕事もしたい。子どもも育てたい。社会の課題も解決したい。私は「どれか一つにしなければ」と最初から決めたくありません。子どもたちにも、トータルケアで働く看護師にも、患者さんにも、同じように思っています。

何かを望んだとき、最初に「何を諦めるか」を考えるのではなく、「どうしたらできるだろう」と考えてみる。まず、自分の欲求に正直になる。その希望を、誰かが受け止める。一つずつ、小さな「叶った」をつくっていく。その積み重ねの先に、「私はこう生きたい」と自分で人生を選び取れる人が増えていく。

看護師のみなさんへ。本当のあなたは、いまのあなたではないのかもしれない

ここまで読んでくださった看護師のみなさんに、ひとつ伝えたいことがあります。

「私には無理」「もう年齢的に」「子どもがいるから」「ブランクがあるから」。そう思っているとしたら、それはあなたの能力の限界ではなく、これまでいた場所で力を出す機会がなかっただけなのかもしれません。先輩の顔色を見て言いたいことを飲み込み、規則の中でぎりぎりの仕事をし、「できない理由」ばかりを上手に言えるようになってしまった。それは、あなたが選んだ姿ではなく、環境が作った姿なのかもしれません。

私は、看護師の本来の力はもっと大きいと信じています。患者さんの「家に帰りたい」を叶える力。判断し、動き、生活を支える力。自分の人生を自分で決める力。トータルケアは、その力が出せる場所をつくってきました。研修はすべて有給、シフトは自分で決める、迷ったら24時間いつでも相談できる。そして「やってみたい」を、まず受け止める。

だから、看護師のみなさん。トータルケアで、あなたのやりたいことを叶えませんか。

大きな夢でなくていい。「子どもを育てながら看護師を続けたい」でも、「新しいことに挑戦したい」でも、「一度、話を聞いてみたい」でもいい。まず、あなたの「こうしたい」を、私たちに言ってみてください。

人が「こうしたい」と言えること。その希望を叶えるための選択肢を、社会につくること。子どもたちがこれから生きていく日本を、今より少しでも良い社会にして次の世代へ渡したい。そのために、私は今日もトータルケアを育てています。

看護師にも、人生の選択肢を

患者さんには、自分の意思で生き方を選ぶ選択肢を。

そして看護師には、看護を続けながら、自分の人生も大切にする選択肢を。

トータルケアは、看護師一人ひとりの想いと専門性が、地域の医療を支える力になると信じています。

あなたが大切にしたい看護を、誇りをもって続けられる場所でありたい。

私たちはこれからも、全国へトータルケアを広げていきます。

ようこそ、トータルケアへ。このページに出会ってくださったあなたは、私たちにとって大切な仲間です。一緒に、地域に必要とされる看護をつくっていきましょう。

訪問看護ステーション トータルケア
代表取締役 若松 冬美

想いのつづきを、見にきてください

この想いをどう形にしているかは「理念・3つの看護のチカラ」で。話してみたいと思ったら、履歴書不要のカジュアル面談からどうぞ。